肥前鹿島干潟の四季の自然 Nature in four seasons in Hizen-kashima
肥前鹿島干潟は渡り鳥の重要な渡来地となっており、春は旅鳥であるシギ・チドリの仲間を多く観察することができます。
特にチュウシャクシギは渡りの途中の4月~5月に1000羽以上が飛来することもあります。
数千キロの長い旅の途中の栄養補給と休息のために、干潟でカニやゴカイをとったり、1本足で眠っている姿がよく見られます。
夏がやってくると干潟の主役はもちろんムツゴロウです。
ムツゴロウはハゼ科の魚で、国内では有明海と八代海の一部にしか生息していません。
干潟の上を這いまわって植物プランクトンの一種の珪藻類を食べています。
6月~7月にかけては求愛のためオスは干潟の上をジャンプする姿がよく見られます。
秋になると北の国で繁殖したシギ・チドリなどの旅鳥たちが、越冬地であるオーストラリアなどに渡る途中に肥前鹿島干潟で休憩する姿が見られます。
秋はソリハシシギが多く見られるほか、カモなどの冬鳥たちも10月頃にやってきます。
冬はバードウォッチングの季節です。
絶滅危惧種であるクロツラヘラサギやズグロカモメ、ツクシガモなど貴重な冬鳥たちで肥前鹿島干潟はとても賑わいます。
また、シギの仲間のハマシギは肥前鹿島干潟で数百羽が越冬しています。
ムツゴロウなど干潟の生き物たちは冬眠に入ります。